太めの細井のきまぐれ日記
 一人静(ヒトリシズカ)
  
センリョウ科チャラン属(センリョウ属)の多年草
別名:ヨシノシズカ/マユハキソウ

 静とはご存じ源義経が愛した静御前のことです。義経と吉野の山奥で別れた静は、源頼朝に捕らえられてしまいます。静は白拍子、今で言う一人で歌って踊れるエンターティナーでしたから、鶴岡八幡宮へお参りに行く頼朝に同行し、そこで舞うように命じられます。妾の身であった静にとっては、目立つ場所で踊る事は恥辱でした。再三断るのですがとうとう舞台に上がることになります。やがてこの評判が人々に伝わり当日は大観衆になってしまいます。屈辱をこらえ一人慄然と舞う姿とその美しい声に、多くの人々が感嘆したのでした。その後で頼朝と交わした歌が有名な「吉野山 峰の白雪ふみわけて 入りにし人の 跡ぞ恋しき」ですね。もう一歌が「しづやしづしづのをだまき・・」義経の栄華を懐かしみ頼朝を諭す歌。本来なら幕府の繁栄を祝う歌でなければならないはずが、義経を慕う歌だったために頼朝の機嫌を損ねるのですね。妻の政子のとりなしで無事に済むのですが、すごい勇気だと思います。

一人静(ヒトリシズカ)
ヒトリシズカ

 名前だけは聞いた事の有る人が多い中で、実物を見た人は意外に少ないんじゃないだろうか?林の中で咲くこの花は群生する事が多いのですが、最初は全体が赤茶けた色合で背景に溶け込み、意外と見つけ難い花です。葉が開くより先に花を付けますが、直ぐに大きな緑色の四枚葉に囲まれるようになり、写真で良く見かける花とは別種の様になります。一人静かに咲く訳では無く、花も奇麗と呼べるほどの物ではありません。命名者は静御前の一人舞の物語に、いたくご執心だったようです。

フタリシズカ
フタリシズカ

 一人静と同じ仲間にフタリシズカと呼ばれる花があります。「神事のための菜を摘みに行った女に静御前の霊が取り付き、菜摘女が踊る横で静の霊もまったく同じ様に踊る」と言う内容の、能の「二人静」に由来しています。この命名者もまた静御前がお気に入りのようでありました。

2~5人静
2~5人静

 どの種族にも異端児はおりまして、この二人静は二本から五本、あるいは一本の花しか咲かせない物があります。一人静との違いは容易で、花が丸い粒状になっています。まぁ亡霊と踊るわけですから、花の本数が違うのも頷けるような気がします。

悲恋の物語はなにゆえ時代を問わず人の心を強く捉えるのだろう
若き日の恋に焦がれた時代へと思いを運んでくれるからだろうか
平凡な現実に波風立てられない常識に反する憧れからだろうか

恋情の熱は永遠でない事を知る故だとは思うのですが
太井メには最早、縁遠い話になってしまいました (^^ ♪




                              (´・(ェ)・`)~~hutoi

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